建築・建設業界の写真業務を円滑にする「工事写真アプリ」。建設業界のIT推進化に伴い、導入を検討している企業も少なくないはず。
工事写真アプリは、写真業務に役立つツールですが、導入前に以下のことを知りたい企業も多いのではないでしょうか。
- 工事写真アプリとは?
- 工事写真アプリの機能と料金相場が知りたい
- おすすめの工事写真アプリはなに?
- 導入する際のポイントは?
この記事では、おすすめの工事写真アプリ6選の詳しい機能から、料金相場について詳しく解説しています。あわせて導入する4つのポイントを紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
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工事写真アプリとは?

工事写真アプリとは、建築・建設業界の写真管理の機能を搭載したITツールです。主な機能を4つ紹介します。
- 電子小黒板に対応したカメラ機能
- 写真保存機能
- 写真整理機能
- 写真台帳作成機能
従来であれば、デジカメで撮った写真をパソコンに取り込み、整理するための台帳を作成していました。工事写真アプリを活用することで、写真管理の業務をアプリ1つで改善することが可能です。
工事写真アプリで現場はどう変わる?導入のメリット

従来の写真業務は、「デジカメでの撮影」や「台帳管理をエクセルで運用」もできますが、工事写真アプリを導入することで、作業効率を大幅に向上させられます。
以下では、工事写真アプリを導入する3つのメリットについて解説しています。
工事写真の整理・管理の簡略化
工事写真アプリを利用すれば、撮影した写真を簡単に整理・管理ができることもメリットの1つです。
工事写真アプリは、基本的にクラウド上でデータの保管を行います。そのため、インターネットにアクセスすると、どこにいても工事写真を見られるため、進捗状況の把握が簡単にできます。
工事写真アプリによっては、写真の自動振り分け機能が搭載されています。写真整理の手間を短縮できることもメリットと言えるでしょう。
現場に持ち込む荷物の最小化
工事写真アプリを導入すると、本来必要であったデジカメ・黒板・チョークなどを持ち込む必要がなくなります。
持ち込むものは、スマホ・タブレット1台で完結する手軽さがメリットです。また、あらかじめ電子小黒板を作成することができるため、現場ごとに黒板を変更する作業も省けます。
1人で写真の撮影が可能
工事写真アプリに搭載されている電子小黒板を活用すると、写真撮影を1人でも行うことが可能です。
従来の写真撮影は撮影箇所により、黒板を持つ人員が必要でした。工事写真アプリは、あらかじめカメラのなかに黒板を反映できるため、1人で安全に写真撮影ができます。
「危険な場所の近くに黒板を置く」といったことも未然に防ぐことが可能です。
工事写真アプリの料金相場は?

工事写真アプリは、無料のものから有料のものまであります。買い切り版とサブスク版で料金の違いはありますが、工事写真の料金相場は1万円前後と言われています。
工事写真アプリで必要な費用は以下の通りです。
- 初期費用:無料〜数十万円
- 月額料金/年間料金:無料〜数万円
- オプション費用
工事写真アプリにより、初期費用がまとまって必要なこともあるので、導入する際は費用もあわせて確認しておきましょう。
【2023最新】工事写真アプリおすすめ6選

工事写真アプリの概要やメリット、料金相場を解説してきました。この章では2023年の最新情報を基にしたおすすめの工事写真アプリを6選紹介します。
【1】Photoruction

1つ目に紹介する工事写真アプリは、「Photoruction」です。以下では、Photoructionの基本情報をまとめています。
機能・できること | 写真撮影写真共有写真の自動整理絞り込み検索電子小黒板 |
料金 | 初期費用:お問い合わせ後決定基本料金:月額3.980円(1ユーザー)1プロジェクト料金SAMLL:月額980円(写真枚数1,000枚)MEDIUM:月額4,980円(写真枚数5,000枚)LARGE:月額9,980円(写真枚数無制限)エンタープライズ:(用見積) |
運営会社 | 株式会社フォトラクション |
公式ページ | https://www.photoruction.com/ |
Photoructionのおすすめポイント
株式会社フォトラクションが提供している、建築・土木現場を円滑にするアプリのPhotoruction。スーパーゼネコンから個人事業主など、約10万件を超えるプロジェクトで利用されているアプリです。
Photoructionは、以下で紹介する内容で3冠を獲得しています。
- 生産性の向上が期待できる建設業向けクラウドサービス
- サポートが充実の建設生産支援クラウド
- 建設業従事者に推奨したい建設生産支援クラウド
(参照:日本マーケティングリサーチ機構調べ 2021年4月調査)
Photoructionは、建設業に必要な機能を揃えている施工管理アプリです。そのため、さまざま機能がついており、初めて利用する方は操作を覚えるまでに時間がかかる恐れがあります。
【2】蔵衛門工事黒板

2つ目に紹介する工事写真アプリは、「蔵衛門工事黒板」です。以下では、蔵衛門工事黒板の基本情報をまとめています。
機能・できること | 写真撮影写真共有写真の自動仕分け絞り込み検索電子小黒板 |
料金 | 初期費用:なし月額料金:無料※写真業務を円滑にするための「工事台帳作成ソフト」や連携に必要な「ライセンスキー」は別途費用がかかります |
運営会社 | 株式会社ルクレ |
公式ページ | https://www.kuraemon.com/kokuban/ |
蔵衛門工事黒板のおすすめポイント
株式会社ルクレが提供している蔵衛門工事黒板は、iPhone・iPadで人気NO,1の工事写真アプリです。
蔵衛門は、工事写真台帳を初めてデジタル化したことでも有名です。また、Apple Storeの評価レビューでは、5段階中4.7の高評価を得ています。
蔵衛門工事黒板の機能を最大限発揮するためには、「蔵衛門工事黒板ライセンスキー」と「蔵衛門御用達2021」を導入する必要があります。2つをあわせると最低でも53,000円は必要になることがデメリットです。
また、1つのライセンスキーで利用できる端末は1つまでです。大人数で利用する際は、まとまった費用が必要なので注意してください。
ただし、蔵衛門工事黒板は買い切り版ソフトなため、1度購入すると費用が発生しない点は嬉しいポイントです。
【3】現場Plus

3つ目に紹介する工事写真アプリは、「現場Plus」です。以下では、現場Plusの基本情報をまとめています。
機能・できること | 工事写真管理 図面共有 トーク機能 掲示板 工程表作成 入退場管理 など |
料金 | 【初期費用】 ・初期ID登録料月額料金の1ヶ月分 【基本プラン】 ・60ID 10,000円 (30ID追加毎に5,000円) |
運営会社 | 株式会社ダイテック |
公式ページ | https://www.kensetsu-cloud.jp/genbaplus/ |
「コストパフォーマンスを Plus+」をテーマに株式会社ダイテックがリリースした写真管
理アプリが現場 Plus です。
現場 Plus の特徴は、マニュアルなしでも使いこなせる操作性。スマートフォンやタブレッ
トに不慣れな方でも簡単に、写真に直接、文字や線などを記入できます。
また撮り溜めた写真で工事写真台帳を作成し、Excel や PDF 形式で出力可能です。写真の
共有機能も備えているため、前後の工程を担う業者と円滑なコミュニケーションが取れま
す。
その他、写真に電子黒板を直接挿入することも可能。大きさや貼り付け位置などを自由にカ
スタマイズできるのも嬉しいポイントです。
上記で説明した機能はすべて標準装備のため、オプション費用は一切不要。
写真管理アプリをお探しの方は、現場 Plus を検討してみてはいかがでしょうか?
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【4】ミライ工事

3つ目に紹介する工事写真アプリは、「ミライ工事」です。以下では、ミライ工事の基本情報をまとめています。
機能・できること | 写真撮影写真共有写真台帳の自動作成写真の取り込み・ダウンロード他社アプリ/ツールとの連携可能電子小黒板 |
料金 | 初期費用:なしフリープラン:無料シンプルプラン:550円(税込)スタンダードプラン:1,078円(税込)プロフェッショナルプラン:2,178円(税込)法人契約:9,900円〜(税込) |
運営会社 | 株式会社ミライ工事 |
公式ページ | https://www.miraikoji.com/ |
ミライ工事のおすすめポイント
株式会社ミライ工事が提供しているミライ工事は、工事写真台帳を作成するための電子黒板付きアプリです。
ミライ工事は、工事写真の事務作業をゼロにすることをコンセプトに作られているのが特徴です。なお、無料版であっても写真台帳の自動作成機能が利用できます。
工事写真関係の機能のみを搭載しているため、操作を覚えることも簡単にできるでしょう。
ただし法人契約以外は、1つのアカウントにつき1名のみの利用となります。複数人で利用する際は、法人契約もしくは1名ずつアカウント登録が必要になるので注意してください。
【5】工事写真(法人版)

4つ目に紹介する工事写真アプリは、「工事写真(法人版)」です。以下では、工事写真(法人版)の基本情報をまとめています。
機能・できること | 写真撮影写真共有写真の自動整理自動バックアップ機能電子小黒板 |
料金 | 初期費用:5,000円(1アカウント)ライトユーザープラン:年間38,000円(1アカウント)ミドルユーザープラン:年間54,000円(1アカウント)ヘビーユーザープラン:年間78,000円(1アカウント)優先サポート:年間60,000円訪問サポート:1回50,000円(別途交通費が必要) |
運営会社 | 株式会社Booth |
公式ページ | http://www.booth-web.com/app/kojishashin/business/ |
工事写真(法人版)のおすすめポイント
株式会社Boothがリリースしている、工事写真(法人版)。工事写真はもともと、無料版でリリースしていましたが、企業の声をもとにしたビジネス版(法人版)の提供をスタートしました。
工事写真(法人版)の特徴は、法人契約の請求書払いに対応しており、利用ユーザーがアプリ内で使用料金を支払わなくて済むことです。
工事写真は、写真業務に必要な機能を網羅しているため、業務を効率化させるのに最適です。
工事写真(法人版)のデメリットは、「年間契約」と「Android端末に非対応」なことです。なお、契約は1年ごとのため、途中で解約ができないので注意しましょう。
【6】電子小黒板PhotoManager

最後に紹介する工事写真アプリは、「電子小黒板PhotoManager」です。以下では、電子小黒板PhotoManagerの基本情報をまとめています。
機能・できること | 写真撮影写真共有クラウド連携機能写真の自動整理(※PhotoManagerと連携する必要がある)電子小黒板工事写真レイヤ化 |
料金 | 初期費用:なし月額料金:無料PhotoManager:1ライセンスあたり9,800円※写真業務を円滑にするために「PhotoManager」と連携する場合は別途費用がかかります |
運営会社 | 株式会社ワイズ |
公式ページ | https://www.wise.co.jp/ |
電子小黒板PhotoManagerのおすすめポイント
株式会社ワイズが提供している工事写真アプリの電子小黒板PhotoManager。電子小黒板PhotoManagerは、初期費用・月額料金無料で使えるため、無料の工事写真アプリを探している方に最適です。
写真台帳を作成するためには、「PhotoManager」というツールの導入が必要となります。PhotoManagerは、1ライセンスあたり9,800円が必要になるので注意してください。
PhotoManagerには、無料お試し期間が1年間に設定されています。使用感や操作性を見てみたいという方でも、無料で試すことができるのは嬉しいポイントです。
写真機能のみ搭載されているツールを探している企業におすすめです。
工事写真アプリを選ぶときのポイントは?

建築・建設業界のIT化推進に伴い、さまざまな工事写真アプリがでてきました。利用する工事写真アプリにより、特徴や料金形態が違うため、企業に合ったツールを選択することが大切です。
工事写真アプリを選ぶときの4つのポイントについて詳しく解説します。
必要な機能は搭載されているか
工事写真アプリは、それぞれ搭載している機能が違います。そのため、自社で利用したい機能が搭載されているかを確認することが大切です。
例えば「写真台帳を自動で作成したい」と考えるのであれば、「写真台帳の自動作成機能が搭載されているアプリを選択する」といった、目的を実行できるツールを選びましょう。
また、無料版と有料版のようにプランが複数用意されている場合は、利用できる機能の数に差があります。「必要な機能はなにか」を明確にしておくと、アプリ選びが円滑に進むでしょう。
利用する端末のOSを確認する
工事写真アプリにより、使える端末が限られていることもあります。「iPhoneで利用したいけれど、Android端末のみに対応していた」というケースに陥らないように、事前にチェックしておきましょう。
写真整理や写真台帳作成など、写真業務はパソコンでも管理することが多いです。そのため、パソコンにも対応しているかどうかを確認することをおすすめします。
ITツールに不慣れな方でも操作できるか
従来の紙媒体でのやり取りに慣れている世代は、工事写真アプリの操作に慣れるまで時間がかかる恐れがあります。そのため、直感的な操作ができるかを確認しておくといいでしょう。
工事写真アプリにより、無料のお試し期間が用意されているため、使用感・操作性をチェックすることをおすすめします。
口コミ・評価の情報を確認する
工事写真アプリの口コミ・評価の情報も選ぶ際に確認したいポイントの1つです。
口コミ・評判を見ると、「アプリのメリット・デメリット」「操作性」「アプリ関係者とのやり取り」などが見えてきます。実際に使っている方のリアルな感想を見られるため、とても参考になります。
口コミ・評判は、投稿された日付が新しいものを参考にするといいでしょう。アプリは不具合やトラブルがあった際に、その都度アップデートしているからです。
口コミ・評判を参考にする際は、公式HPの導入事例や、AppStoreやGooglePlayのダウンロードページなどを確認してみると良いでしょう。
まとめ

工事写真アプリは、写真業務を円滑にするためのツールです。工事写真アプリを導入することで得られるメリットを以下にまとめました。
- 工事写真の整理・管理の簡略化
- 現場に持ち込む荷物の最小化
- 1人で写真撮影が可能
今回紹介した工事写真アプリはどれもおすすめできるものだけを集めました。それぞれに特徴があるため、以下のポイントを参考に選択するとミスマッチを防げるでしょう。
工事写真アプリの選び方
- 必要な機能を明確にする
- 利用する端末のOSを確認する
- 操作性がいいものかどうか
- 口コミ・評価の情報を確認する
今回紹介した工事写真アプリを参考に、写真業務を円滑に進める手助けとなれば幸いです。