工事写真台帳の作成は、手間と時間を要する作業のひとつです。建設業界に従事している方であれば、工事写真台帳の作成を効率よく進めたいと考えるでしょう。
工事写真台帳を作成するにあたり、エクセルテンプレートの利用を検討している方も少なくないはず。
この記事では、工事写真台帳の作成を手助けしてくれる無料エクセルテンプレート5選と、エクセルテンプレートを利用するメリット・デメリットについて解説しています。
あわせて、エクセルテンプレートに限界を感じた際の対処法を紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
施工管理アプリ選びでお悩みの担当者へ
工程管理/表、タスク管理、工事写真/黒板、図面共有/管理など、
人気ツール15製品の機能・価格をまとめた比較表エクセル資料を無料プレゼント!
はじめに:無料エクセルテンプレートを利用する際の注意点
工事写真台帳の作成を無料エクセルテンプレートで行う場合にはいくつか注意すべき点が存在します。無料エクセルテンプレートと有料の現場管理アプリを使用する場合のメリット・デメリットを比較してみました。
無料エクセルテンプレート | 有料アプリ | |
---|---|---|
メリット | 無料で使える 社内共有が簡単 エクセルのマクロが利用できればカスタマイズ性が高い グラフ作成等でデータを視覚化・分析しやすい | 現場からスマホで利用できる セキュリティが安心 現場に特化した機能が豊富 台帳作成などの工数を削減 |
デメリット | 写真の順番や位置調整を手作業で行う必要がある 複数人数の共同作業に不向き ウイルス感染リスクあり | 月額費用が掛かる 機能が多い |
上記を踏まえて業務効率化の観点では、無料エクセルテンプレートよりも有料アプリの利用がおすすめですが、最大のデメリットとなるのが導入コストや月額のランニングコストです。利用したことのないサービスに初期費用数十万円払うのはハードルが高いですよね。
現在では初期費用も発生せず、月額4,000円から始められる敷居の低いアプリも登場しています。以下の製品は導入ハードルの低いアプリですので、気になる方は公式サイトもご覧になってみてはいかがでしょうか。
工事写真台帳の作成を手助けしてくれる無料エクセルテンプレート5選
工事現場で使用しているパソコンの多くは、エクセルが搭載されています。工事写真台帳を作成するにあたり、エクセルで作成するのが最もポピュラーな手法と言えるでしょう。
また、多くの方がエクセルを触った経験があるため、操作性に問題を感じることなく利用できると予想します。
いちから写真台帳を作成するよりも、すでに公開されている無料のエクセルテンプレートを活用することで、作成時間の短縮や画像サイズの設定などを気にする必要がありません。
以下では、無料でダウンロードできる工事写真台帳のエクセルテンプレートを5選紹介します。
以下で紹介する製品は、無償利用可能ですが、マクロの実行によるマルウェア感染等のトラブル発生時の保証は行っておりませんので、あくまで自己責任でご利用ください。
写真台紙
「写真台紙」は「初めてでもスグ使える!Excelテンプレート3,000本」という雑誌にも掲載されている、写真台帳のテンプレートです。
すでに写真サイズやコメント欄が作成されているため、画像のドラッグ&ドロップで簡単に写真台帳を作成できるのが特徴です。
写真台紙は好みの形に編集できるので、現場に適した写真台帳を作成できます。
フォルダそのまま工事写真
「フォルダそのまま工事写真」は、現場監督の手によって作成された実用的な写真台帳テンプレートです。
主な特徴は、Windows上の写真フォルダを整理し、フォルダをそのまま工事写真にリンクすると、写真台帳が作成できることです。
フォルダ内の写真データを編集するだけなので、誰でも簡単に編集ができます。
フォルダそのまま工事写真は、無料で利用できますが広告が表示されます。広告の表示が煩わしい方は、有料版へのアップデートを行うと写真台帳の作成がスムーズに進むでしょう。
悪魔のエクセルテンプレート
株式会社unlimitedが提供する「悪魔のエクセルテンプレート」。写真の取り込みや挿入はもちろん、写真枠の追加・削除機能や、リスト項目値の設定、追加、削除機能を備えており、柔軟なカスタマイズが可能です。表紙用のテンプレートも付属しているため、ゼロから表紙を作成する手間が省けます。
なお、このテンプレートは片面印刷専用となっているため、両面見開き形式が必要な場合は別の方法を検討する必要があります。
ダウンロードに際しては以下の条件があります。
- 無料で使用できるのは、従業員数100名以下の中小企業や個人事業主に限定
- ダウンロードすると株式会社unlimitedから販促メールやDMが届く可能性がある
これらの条件に同意できる場合は、ぜひ以下のページよりDLして業務に活用してみましょう。
エクセル写真帳
「エクセル写真帳」は、2枚帳票・3枚帳票・特殊帳票の3種類の写真台帳が作成できるテンプレートです。
写真データ(JPEG)が格納されているフォルダを選択するだけで自動で写真を貼付し、写真枚数に合わせてページを自動で振り分けてくれます。
また、写真フォルダ名・写真データ名を変えておけば、設定のまま写真台帳に反映されます。
2017年3月現在、ダウンロード数が50,000件を超えており、多くの方が活用していることから利用しやすい写真台帳テンプレートと言えるでしょう。
Excelかんたん工事写真帳
写真のサイズ・コメント欄があらかじめ設定されている「Excelかんたん工事写真帳」。写真のサイズ調整は自動で行ってくれるため、写真を選択するだけで写真台帳が作成できます。
Excelかんたん工事写真帳は、マクロ・関数の編集を自由に行えます。そのため、好みの写真台帳にカスタマイズできることも特徴のひとつです。
まずはテンプレートをそのまま活用し、状況に応じた使い分けをしていくことをおすすめします。
【厳選】おすすめ施工管理アプリ15製品を比較表でまとめてチェック!
\ 機能・価格比較表を無料プレゼント /
施工管理アプリ各サービスの機能・料金を一覧表形式でまとめて比較。社内提案でそのまま使えるエクセル資料を無料でプレゼントします。工程管理/表、タスク管理、工事写真/黒板、図面共有/管理など様々なシーンで導入される施工管理アプリを比較検討する際にお役立てください。
【エクセルで限界を感じたら】工事写真アプリの利用を検討する
工事写真台帳をエクセルで作成するメリットはありますが、以下の課題は残されたままです。
- 手作業での写真データの取込・編集
- 複数人での共同作業が難しい
- ウイルス感染などのトラブルに対処できない
加えて、無料の範囲でできることが制限されていて、有料化が限定のテンプレートもあります。
写真管理業務を円滑に進めるためには、工事写真アプリの導入がおすすめです。
以下では、工事写真アプリの特徴やメリットを解説します。
工事写真の整理・管理の簡略化
工事写真アプリを利用すれば、撮影した写真を簡単に整理・管理できることがメリットのひとつです。
工事写真アプリは、基本的にクラウド上でデータの保管を行います。インターネットにアクセスするだけで、工事写真の確認ができるため進捗状況の把握が簡単にできます。
また、工事写真アプリによっては、写真の自動振り分け機能が搭載されており、写真整理の手間が短縮できることもメリットと言えるでしょう。
写真台帳の作成が容易になる
工事写真アプリには、写真台帳のレイアウトが用意されているため、アプリを導入するだけで簡単に写真台帳を作成できます。
また、工事写真アプリはクラウドでデータを保存するものがほとんどです。そのため、クラウドに保存されたデータをマウスで選択するだけで、簡単に写真の貼付けが可能です。
工事写真アプリを活用すると写真台帳の作成時間が短縮できるので、写真業務を効率よく進められます。
電子納品に対応している
エクセルで作成した写真台帳データは、電子納品に対応していません。そのため、電子納品に対応した「XMLファイル」に変換する必要があります。
XMLファイルの変換には、知識・時間が必要であり、作成に時間を要します。工事写真アプリの多くは電子納品データに対応しているため、簡単に電子納品ファイルを作成できるのがメリットです。
近年、建設業界のDX推進化により、電子納品が当たり前になりつつあります。あらかじめ電子納品に対応している工事写真アプリを導入し、写真業務を円滑に進めることをおすすめします。
工事写真アプリの詳しい詳細については、以下の記事をご覧ください。
まとめ
明日からでも利用できるエクセルテンプレートを5選紹介しました。紹介したエクセルテンプレートはどれも無料で利用できるため、気になったテンプレートからダウンロードして試してみてください。
エクセルテンプレートは、「無料で利用できる」「スグに使用できる」というメリットはありますが、「共有設定によるトラブル」「いつまで利用できるか不明瞭」などのデメリットもあります。
思わぬトラブルにより、写真台帳をいちから作成し直すことがないように、工事写真アプリの利用をおすすめします。