建設業界のIT化に伴い、さまざまな企業が工事黒板アプリをリリースしています。工事黒板アプリは、工事写真の業務改善に役立つツールです。
ただし、多数の工事黒板アプリから「どのアプリを選択するのが正解だろう?」と悩む企業も多いのではないでしょうか。
この記事では、工事黒板アプリのおすすめを7選紹介しています。あわせて、工事黒板アプリの概要やメリットを解説していますので、導入前にぜひご覧ください。
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工事黒板アプリとは
工事黒板アプリとは、電子小黒板を搭載したアプリのことをいいます。電子小黒板とは、工事写真で利用している木製黒板をデジタル化したものです。
従来の写真撮影は、木製黒板を利用して撮影していました。2017年に国土交通省の管轄工事で電子小黒板の利用が開始されたことで、さまざまな工事黒板アプリが開発されています。
工事黒板アプリは、従来の黒板を利用するよりも施工現場を円滑に進められることから、多くの企業が活用しています。
写真業務は時間のかかる作業ですが、工事黒板アプリを導入するとさまざまなメリットがあり、大幅な業務改善に役立つのです。工事黒板アプリの詳しいメリットは、次の章で詳しく解説していきます。
工事黒板アプリを導入するメリットは?
工事黒板アプリを導入する最大のメリットは、工事名・工種・測点・略図などをあらかじめ入力できることです。なお、工事黒板で記載する内容をテンプレート化ができるため、作業時間の短縮につながります。
以下では、工事黒板アプリを導入するメリットを3つ紹介します。
黒板作成の時間削減
工事黒板アプリは、従来の木製黒板とは違い、チョークでの書き直しや測点ごとに黒板の変更などが不要です。
電子小黒板は、あらかじめデータの入力ができるため、写真撮影ごとの黒板作成が容易にできます。また、電子データとしてアプリ上に記録されるので、文章のコピーアンドペーストや黒板の複製を簡単に行えます。
加えて、天気や照明による反射などを気にする必要がなく、工事写真業務を効率化することができます。
工事写真の撮影を1人で行える
従来の写真撮影では、黒板を持ち歩くことや撮影の際に黒板を持ってもらうなど、1人では難しい作業でした。工事黒板アプリを利用することで、上記の悩みはすべて解決できます。
危険な場所の撮影でも、黒板を設置する必要がなくなるのは嬉しいポイントです。
写真整理・台帳作成業務の簡略化
工事黒板アプリと写真台帳作成ソフトが連携しているアプリは、カメラで撮影した写真を工種や種別など、階層ごとに自動で分類してくれます。
クラウド上に登録してしまえば、検索や整理も容易になり、写真台帳などの報告書にそのまま添付することも可能です。
そのため、人力での写真整理・台帳作成の手間が省け、人件費削減・時間短縮につながるでしょう。
工事用電子小黒板アプリ・ソフトおすすめ【7選】
ここからは工事黒板アプリの導入を検討中の方へ、おすすめの工事黒板アプリ・ソフトをご紹介していきます。
ツールにより、機能(どの業務までカバーできるか)・料金・導入実績も異なりますので、まずは下記の画像を参考に自身の現場において何を重要視するかを軸に、どのツールが適切となるかを検討してみましょう。
次に各製品の月額や初期費用、機能の詳細を表形式でまとめました。
製品名 | 初期費用 | 月額費用 | 無料トライアル | 写真・図面管理 | 写真台帳作成 | 電子黒板 | 写真の自動振り分け | 改ざん防止機能 | 公式サイト |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
KANNA | 0円 | 月額:0円~ ※プランによって変動あり | ◯ | ◯ | ◯ | ◯(オプション) | ◯ | ◯ | |
現場ポケット | 0円 | 11,880円 (※年間契約の場合。月額契約の場合は、13,200円/月) | ○ 最大2ヶ月間 | ◯ | ◯ | ○ | × | ◯ | |
蔵衛門 | 0円 | 1,000円/1ID ※11名以上で1IDにつき600円〜 | ◯ | ○ | ○ | ◯ | ◯ | ◯ | |
ミライ工事 | 0円〜 | 900円〜/1ID | × | ○ | ○ | ◯ | × | ○ | |
PhotoManager | 0円 | 11,800円/1ライセンス(買い切り) | 1年間 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ○ | |
Photoruction | 0円〜 | 要問い合わせ ※利用人数に応じて変動 | ○ | ○ | ◯ | ◯ | ◯ | ○ | |
Site Box | 要問い合わせ | 要問い合わせ | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
※万一、比較表に不正確な点がありましたら、現場TECH編集部(info.gembatech@gmail.com)までご連絡をお願いいたします。
以下では、上記の表で紹介した各製品について、運営会社や特徴・強みとなる点を、より詳細に解説していきます。気になった製品が見つかった方は、ぜひ詳細もご一読いただき導入の判断材料にご活用ください。
KANNA
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 月額:0円~ ※プランによって変動あり |
無料トライアル | ◯ |
写真・図面管理 | ◯ |
写真台帳作成 | ◯ |
電子黒板 | ◯(オプション) |
写真の自動振り分け | ◯ |
改ざん防止機能 | ◯ |
対応端末 | iPhone 、iPad 、android 、PC (クラウドサービス) |
KANNAのおすすめポイント
- シンプルなデザイン・UIで、年齢層問わず現場に馴染みやすい
- 初期費用0円で試しやすい
- 専属担当者が導入をサポート
株式会社Aldagram(アルダグラム)が提供するKANNAは、AppStoreで☆4.4(2024年7月時点)と常に高評価を獲得している施工管理アプリです。導入実績は30,000社を超えており、直感的な操作性とシンプルな機能性で、現場への定着率が高い点が特徴です。
KANNAの電子小黒板機能はオプション料金となりますが、今お使いのスマホやタブレットから簡単に電子小黒板付き工事写真の撮影が可能となります。現場ごとに項目名を変えて黒板テンプレートを作成することもできるため、必要な情報だけを入力した電子小黒板を作成することができます。
また、工事写真の添付や情報の書き換えに加え、改ざん検知機能がついてる点も嬉しいポイントです。登録した写真はそのまま報告書に添付して、写真台帳を出力することもできます。
ただし、KANNAは、現場の工程管理機能や写真管理、チャット・報告、顧客管理などを備えたオールインワンの施工管理アプリの為、工事写真黒板アプリだけを導入したい企業の場合、オーバースペックとなり費用対効果が合わない可能性もあるかもしれません。
工事黒板機能も含め他機能も活用して、現場全体の業務効率化を検討している企業には特におすすめとなる製品です。
無料トライアルも実施しており、初期費用0円・月額費用0円〜利用できる為、気になった方はぜひ以下より資料請求の上、より詳細な情報を確認してみてください。
現場ポケット
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 年間契約:11,880円(税込)、月額契約:13,200円(税込) |
無料トライアル | ◯最大2ヶ月間 |
写真・図面管理 | ◯ |
写真台帳作成 | ◯ |
電子黒板 | ◯ |
写真の自動振り分け | × |
改ざん防止機能 | ◯ |
対応端末 | iPhone 、iPad 、android 、PC (クラウドサービス) |
現場ポケットのおすすめポイント
- 競合と比較した際の価格の安さ
- サポートが充実しており導入後も安心
- 日報機能で勤怠を見える化できる
「現場ポケット」は、建築工事会社に特化した施工管理アプリです。トークに投稿するだけで写真を自動整理出来る機能があり、後から探す手間が省けます。投稿された工事写真へのタグ付け機能により写真検索がより簡単になります。
現場ポケットは、現場で働く職人の声を参考にして作られており、現場管理に必要な機能のみを搭載。月額1万円代とう価格帯で、報告書作成や勤怠管理、工程管理といった機能を利用することができます。
また現場ポケットは、日本マーケティングリサーチ機構が行った調査で、職人が使いやすい施工管理アプリNo,1を獲得しています。
多機能な工程管理アプリは操作を覚えるまで時間が必要ですが、現場ポケットは直感的でわかりやすい操作性が最大の特徴。契約更新率95.68%という実績からも高い評価を得ていることが分かります。
蔵衛門工事黒板
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 1人:1,000円 ※11名以上で600円〜 |
無料トライアル | ◯ |
写真・図面管理 | ◯ |
写真台帳作成 | ◯ |
電子黒板 | ◯ |
写真の自動振り分け | ◯ |
改ざん防止機能 | ◯ |
対応端末 | iPhone 、iPad 、android 、PC (クラウドサービス) |
蔵衛門工事黒板のおすすめポイント
- 1万件を超えるレビューと高評価
- 国土交通省が認定した改ざんチェック機能
- 5,000種類以上の黒板テンプレート
株式会社ルクレが提供している「蔵衛門工事黒板」は、iPhone・iPadで人気No.1の電子小黒板・工事写真アプリです。
電子小黒板を一気に広めた蔵衛門は、工事写真台帳を初めてデジタル化したことでも有名です。
25年間の実績と信頼で、12万を超える企業が導入しています。また、Apple Storeの評価レビューでは、5段階中4.7の高評価を得ています。
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ミライ工事
初期費用 | 0円〜 |
月額費用 | 900円〜 |
無料トライアル | × |
写真・図面管理 | ◯ |
写真台帳作成 | ◯ |
電子黒板 | ◯ |
写真の自動振り分け | × |
改ざん防止機能 | ◯ |
対応端末 | iPhone 、iPad 、android 、PC (クラウドサービス) |
ミライ工事のおすすめポイント
- 工事写真の事務作業をゼロにするアプリ
- 電子小黒板の履歴機能で手入力を最小化
- 電波が届かない現場でも対応できるオフラインモード
「ミライ工事」は、工事写真台帳を作成するための電子黒板付きアプリです。
モバイル端末とクラウド上の操作で、写真撮影から台帳の印刷までをスマホ操作で完結できます。
ミライ工事の機能は、写真関係に絞っているのが特徴です。
見やすさ・操作性にこだわっているため、スマホに慣れていない方でも浸透させやすいでしょう。
PhotoManager
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 11,800円/1ライセンス(買い切り) |
無料トライアル | 1年間 |
写真・図面管理 | ◯ |
写真台帳作成 | ◯ |
電子黒板 | ◯ |
写真の自動振り分け | ◯ |
改ざん防止機能 | ◯ |
対応端末 | iPhone 、iPad 、android 、PC (クラウドサービス) |
PhotoManagerのおすすめポイント
- 改ざん検知機能・小黒板情報連携機能に対応
- 工事写真のレイヤ化(SVG)に対応
- 電子小黒板のサイズやレイアウトを自在に設定可能
株式会社ワイズが提供している「電子小黒板PhotoManager」は、工事写真を円滑にするアプリです。
電子小黒板PhotoManagerは、施工管理アプリ「PhotoManager」と連携することで、撮影から写真整理までを強力にサポートしてくれます。
撮影箇所に応じた電子黒板を、事前に作ることができるのもポイントの1つです。
Photoruction (フォトラクション)
初期費用 | 0円〜 |
月額費用 | 要問い合わせ |
無料トライアル | ◯ |
写真・図面管理 | ◯ |
写真台帳作成 | ◯ |
電子黒板 | ◯ |
写真の自動振り分け | ◯ |
改ざん防止機能 | ◯ |
対応端末 | iPhone 、iPad 、android 、PC (クラウドサービス) |
Photoructionのおすすめポイント
- 生産性の向上が期待できるサービスNo.1
- 位置情報をもとにした自動入力機能
- アプリが自動で写真整理を行う
「Photoruction」は、約20万件を超える建設プロジェクトで導入されている、建築・土木現場の生産性と品質向上に特化したアプリです。
Photoructionは、「現場での1人あたりの作業を月20時間削減」「報告作業にかける時間を99%削減」した実績があります。
Photoructionの電子小黒板は、あらかじめ黒板を作成できる「定型黒板機能」や黒板を記録する「履歴機能」など、現場での操作を限りなく減らす工夫がなされています。
sitebox (サイトボックス)
初期費用 | 要問い合わせ |
月額費用 | 要問い合わせ |
無料トライアル | × |
写真・図面管理 | ◯ |
写真台帳作成 | ◯ |
電子黒板 | ◯ |
写真の自動振り分け | ◯ |
改ざん防止機能 | ◯ |
対応端末 | iPhone 、iPad 、android 、PC (クラウドサービス) |
siteboxのおすすめポイント
- 写真の自動振り分け機能
- 写真データの紛失を防ぐ連動ツール搭載
- 工事写真のレイヤ化(SVG)
土木現場に特化したアプリの「sitebox」。電子小黒板対応アプリですので、黒板を持ち運ぶ必要がなくなり、危険な場所でも安全に撮影が行えます。
siteboxは、「デキスパート」「KSデータバンク」という業務効率が向上するシステムの連動が可能です。
siteboxを活用することで、土木現場の危険な写真撮影の安全確保や効率化が実現します。
まとめ
工事黒板アプリは、電子小黒板を搭載したアプリであり、施工現場の業務改善に役立つITツールです。
建設現場で時間がかかっていた黒板の作成時間の短縮や、1人でも写真撮影をできることが工事黒板アプリを利用するメリットです。
工事黒板アプリの選び方は、料金・機能・対応OSを軸に考えるといいでしょう。
この記事を参考に、写真業務を円滑にする工事黒板アプリの導入に役立ててくださいね。