建築積算ソフトおすすめ【11選】価格・機能面を徹底比較無料もあり

建設プロジェクトの成功には、正確な積算が不可欠です。

近年、デジタル化の波が建設業界にも押し寄せており、積算ソフトの重要性が高まっています。

効率的な業務遂行と精度向上を実現する積算ソフトは、建設業界の競争力強化に欠かせないツールとなっています。

この記事では、多様な機能と使いやすさを兼ね備えた積算ソフトの中から、特におすすめの8製品を紹介します。

大規模プロジェクトに対応する高機能なものから、中小規模の工事に適したコストパフォーマンスの高いものまで、様々なニーズに応える積算ソフトをラインナップしました。

ぜひ、自社の業務に最適な積算ソフトを見つけ、業務効率化と競争力向上につなげてください。

積算ソフトは建築業に必要不可欠

積算ソフトとは、プロジェクトのコスト計算に特化したITツールです。

内容としては、材料費や人件費、経費などのコストを算出し正確な見積もりを作成するために必要なツールです。

主な機能としては、「数量計算」「コスト集計」「単価管理」「見積書作成」があります。

2024年4月から建築業界にも時間外労働の上限規制が適用され、業務の効率化を図り労働時間の短縮に取り組む事業者が増えている傾向です。

取り組みの一環として、積算ソフトの導入が増加しています。

また、建築業向けの積算ソフトの多くは、CADやBIMデータとの連携機能があるため、設計図から自動で数量やコストの算出が可能です。

過去のプロジェクトデータを活用し、類似案件での再利用もできます。

建築業で積算ソフトを使用することで、作業効率の向上や人的ミスの低減に貢献します。

積算と見積もりの違い

建築工事を進めるにあたって欠かせない業務のひとつに「積算見積」があります。

同じ内容の業務に見えますが、積算と見積では大きな違いがあります。

それぞれの違いについては、次の通りです。

	内容
積算	工事に必要な費用（材料費・人件費・機械代など）を設計図書や仕様書をもとに正確に算出する作業 発注者や設計者が予算計画や基準策定のために行う 利益は含まない
見積	積算で算出された費用に施工業者独自の経費や利益を加えた金額 見積は発注者に対して作成される

上記の内容から、積算と見積は「利益の有無」を含めるかどうかで異なります。

積算で算出されるのは、実際の工事にかかる費用であり、企業自体の利益は含まれておりません。

一方の見積では、積算で算出された費用に企業の利益を上乗せした見積額を算出します。

積算と見積の関係性を式で表すと次の通りです。

積算により、建築会社は工事原価を正確に把握することができるため、利益の確保が可能となります。

工事原価の算出が曖昧なままだと、企業の利益が削られる恐れがあります。

正確な積算業務を実施するために、多くの企業が積算ソフトを導入していることがわかるでしょう。

建築積算ソフトおすすめ【8選】

建築業界の積算業務について解説してきました。

企業の利益確保や作業効率化を図るためには、積算ソフトの導入がおすすめです。

厳選した建築積算ソフトを紹介しますので、企業に合うツールを探してみてくださいね。

サクミル｜低コストで導入を検討している企業向け

サクミルの特徴・おすすめポイント

主な機能	見積・請求管理 原価・粗利管理 案件進捗管理 経営レポート
初期費用	0円
月額費用	4,000円（30アカウント）
無料トライアル	○(2ヶ月間)
利用環境	クラウド型

編集部コメント

株式会社プレックスが提供する、「サクミル」は、月額4,000円から利用できる現場管理アプリです。

サクミルでは、初期費用・サポート費用・法改正対応・機能アップデートが無料であり、月額費用を払えば全ての機能が使えることがポイント。

サクミルの「見積・請求管理機能」「原価・粗利管理」を使えば、積算が円滑に進めめられます。

見積・請求管理機能では、見積書から請求書への自動変換含め、帳票作成や管理の手間を削減できます。

また、原価・粗利管理では、スケジュール・作業日報と連動できるため、資材費・労務費などの原価や粗利を管理できます。

口コミ・評判を見ると、「低コストで利用しやすい」「導入する敷居が低くデジタル化が進んだ」「操作性と費用対効果が良い」という声が多く見受けられました。

気軽に積算ソフトを導入してみたい企業やコストを抑えたい企業におすすめです。

KAKUSA｜シンプルで簡単に利用できるシステムを検討している企業向け

KANNAの特徴・おすすめポイント

主な機能	見積管理 原価管理 請求管理 貝掛・売掛機能
初期費用	要問い合わせ
月額費用	要問い合わせ
無料トライアル	要問い合わせ
利用環境	クラウド型

編集部コメント

アクティブシステム株式会社が提供するKAKUSAは、お金の管理をまるっと解決をコンセプトにした、中小企業向けのクラウド型積算ソフトです。

KAKUSAの特徴は、エクセルや他のソフトウェアからの移行をサポートしてくれ、申し込みから1週間程度で利用できる点です。

また、初めて積算システムを導入する企業にも安心な、「使える」に特化したフォロー体制が整っています。

「今までITツールを導入しても使い越せなかった」という建設事業者の声を汲んでおり、シンプル・簡単・誰でも使えるを追求していいる点もポイントです。

工事原価や経理業務を効率化し、業務時間の短縮と利益確保を目指したい企業におすすめ。

料金面に関しては、ご利用形態に合わせてカスタマイズしてくれる為、下記サイトから是非資料請求をしてみて下さい。

ダンドリワーク｜受発注から現場管理まで管理できるソフトを検討している企業向け

ダンドリワークの特徴・おすすめポイント

主な機能	受発注管理 現場管理 工程表 写真管理
初期費用	200,000円
月額費用	15,000円〜
無料トライアル	×
利用環境	クラウド型

編集部コメント

「ダンドリワーク」は、現場経験者により開発された建設業向けアプリです。

使いやすさにフォーカスしたアプリとなっており、ダンドリワークを登録しているアカウントは、17万人を超えています。

ダンドリワークではサービスを使いこなすまでのサポートが充実しており、利用者全員への説明会を実施し、導入から浸透を徹底的にフォローしてくれます。

実際に説明会やアフターフォロー回数は年間で1,700回を超えており、徹底したサポートがわかるでしょう。

また、誰でも直感的に使い始められる画面デザインであったり、詳細な権限設定ができたりと、さまざまな機能が搭載されています。

ダンドリワークの受発注機能は、発注・受注・検収・請求までをクラウド上で実行できるため、業務効率化の推進とペーバーレスでの業務遂行が同時に可能です。

現場管理から受発注まで、複数の機能を搭載しているツールを探している企業のおすすめです。

施工管理+α｜現場情報の共有もできるツールを検討している企業向け

施工管理+αの特徴・おすすめポイント

主な機能	受発注管理 入金・出勤管理 レポート機能 テンプレート機能
初期費用	0円〜
月額費用	19,580円〜
無料トライアル	○(1ヶ月)
利用環境	クラウド型

編集部コメント

株式会社ブレイブが提供する「施工管理＋α」は、現場情報を共有し効率を上げ、工程・現場写真を共有し生産性とクオリティーを上げ、現場に携わるすべての人の業務をシンプルにし、建築会社での働き方を改革する誰にでも簡単に使えるらくらくツールです。

施工管理＋αは、見積から請求書などの各種書類作成機能はもちろんのこと、工程管理やチャット機能を追加費用なしで利用できることが特徴です。

また、受発注機能はインボイス制度に対応しており、適格請求書発行事業の登録番号等を記載した請求書の発行はもちろん取引先の登録番号も登録可能です。

なお、全体の税務状況を一目で把握できる「レポート機能」が搭載されており、視覚的に理解しやすく迅速な意思決定をサポートしてくれますよ。

わかりやすい料金設定で、受発注管理やチャットツールを探している企業におすすめです。

Anymore｜操作性に重視したアプリを検討している企業向け

Anymoreの特徴・おすすめポイント

主な機能	発注管理 見積・請求管理 工程管理 LINE連携機能
初期費用	0円
月額費用	要問い合わせ
無料トライアル	◯1ヶ月間
利用環境	クラウド型

編集部コメント

Anymore株式会社が提供する「Anymore」は、発注・請求から写真管理など、施工管理に必要となる機能が搭載されているアプリです。

主な特徴は、施工管理をはじめとしたあらゆる業務をLINEで完結できることです。

Anymoreでは、積算業務に必要な発注管理機能も基本機能として利用できます。

全ての発注を一元管理できるため、納品状況や支払い状況に加え、支払い金額などの情報を確認することが可能です。

また、カスタムテンプレートとして発注書をエクセルで登録することができ、今まで利用してきた発注書のフォーマットをそのまま利用できる点も嬉しいポイントです。

誰もが利用したことのあるチャットツールであるLINEに紐づけた施工管理アプリなため、操作性を重視している企業におすすめのアプリと言えるでしょう。

ガイア｜積算に特化したソフトの導入を検討している企業向け

ガイアの特徴・おすすめポイント

主な機能	積算管理 発注者に最適な環境を自動設定 最新の施工パッケージ型積算方式に対応 多数の積算基準に対応
初期費用	要問い合わせ
月額費用	要問い合わせ
無料トライアル	要問い合わせ
利用環境	クラウド型、オンプレミス型 ※類似製品のGaia Cloudはクラウド型で提供されています

編集部コメント

株式会社ビーイングが提供する「Gaia11」は、誕生から35年以上の実績がある積算ソフトのトップブランドと言われているツールです。

Gaiaシリーズは「使えば使うほど成長する積算ソフト」をコンセプトに、利用者の要望や意見を常に反映を続けています。

そのため各種資料・豊富なデータに対応しており、発注者を選択するだけで設計書に適した単価や番号などを自動で設定してくれる機能が特徴です。

なお、積算ソフトの肝である資料根拠が明確に表示される仕組みが取り入れられており、さまざまなの積算基準に対応できます。

Gaia11はオンプレミス型での提供ですが、クラウド型で利用したい企業は「Gaia Cloud」の導入をおすすめします。

楽王｜定額制からカスタマイズ版まで幅広く対応しているソフトを検討している企業向け

楽王の特徴・おすすめポイント

主な機能	積算管理 画面アレンジ機能 自動取り込み・自動引き当て機能 オートコンプリート機能
初期費用	0円
月額費用	楽王Crew（クラウド型）月額8,800円（税込） 楽王Link（クラウド型）月額14,800円（税込） 楽王3（パッケージ型）規模に合わせた料金設定
無料トライアル	○
利用環境	クラウド型パッケージ型

編集部コメント

「楽王シリーズ」は、表計算のような操作感と長年培ったノウハウを融合した、積算見積の「面倒」を解決してくれる積算ソフトです。

積算見積ソフトの導入を考えているけど費用が高く、業務に合うか不安といった声を解消するため、楽王シリーズは大きく分けて3タイプの製品ラインナップがあります。

サブスクリプション型は月額8,800円から導入でき、充実したオプションから企業にあった雛形の選択が可能です。

また、企業のニーズに合わせてカスタイムズできる旗艦モデルの用意もあるため、積算ソフトの使い方に合わせた柔軟な選択ができます。

積算業務でよくある、複数の仕入先から書式の異なる見積書を受け取り、転記して自社の見積書を作成する工程があります。

しかし楽王シリーズなら、仕入先から届いた見積書を自動認識することが可能です。

はじめて積算ソフトの導入を検討している企業やカスタマイズができる積算ソフトを探している企業におすすめです。

ヘリオス｜BIM連携ができるツールを探している企業向け

ヘリオスの特徴・おすすめポイント

主な機能	積算管理 構造積算 仕上積算 見積書作成 BIM連携
初期費用	要問い合わせ
月額費用	要問い合わせ
無料トライアル	×（ただしデモ画面の確認が可能）
利用環境	パッケージ型

編集部コメント

「ヘリオス』は、1つのシステムで躯体・鉄骨・外構や明細など、建築積算に必要なすべての拾い出しができるシステムです。

また、建築業界初となるBIMに対応しています。

ヘリオスを利用することで、BIM連携による大幅な工数の削減や構造積算から見積作成までをワンストップで実現可能です。

また、利用方法に悩んだときのためにパソコン画面を共有しながらサポートしてくれるリモートサポートがあるため、操作に悩んだときや使い方に迷うときも安心できます。

BIMシステムを取り入れている企業のおすすめの積算ソフトです。

無料で使える建築積算フリーソフト

積算ソフトにはさまざまな用途や仕様があり、この章では無料で利用を開始できる積算フリーソフトを下記の順に紹介します。

フリーソフトの特徴として、図面やBIMとの連携機能や読み取り機能はないですが、打ち込んだ数量に対し、適切な数値を反映してくれます。

EXCEL 公共建築工事共通費(建築工事)

​​​​『EXCEL 公共建築工事共通費 (建築工事)』は、平成28年度12月改定の「公共建築工事共通費(建築工事)」を自動で計算する無料積算ソフトです。

基本事項を入力するだけで、公共工事の共通費の計算を実施してくれます。しかし、平成28年度以降の公共建築工事共通費が改訂されると、基準値が変更されるので注意が必要です。

親しみがあるエクセルベースで利用でき、初めて積算ツールを利用したい方におすすめです。

ダウンロードページはこちら

建築積算プログラム(内装工事)

内装工事に特化した無料積算ソフトが「建築積算プログラム（内装工事）」です。

床・壁・天井などの数量を算出してくれます。

主に木造住宅の積算に向いており、データ入力が簡単に実施できる仕様です。

また、一度作成した積算の再利用や、設計変更による再計算も容易にできます。

内装工事に従事しており、無料で利用できる積算ソフトを探している方におすすめです。

ダウンロードページはこちら

積算助っ人

手書き感覚で積算業務をサポートしてくれる無料ソフトが「積算助っ人」です。

計算式を自分で入力していくタイプなため、汎用的に使えるソフトと言えるでしょう。

また、グループで積算項目を区分できる機能や用途別でのデータ出力ができる機能など、無料で利用するには充分な機能が搭載されております。

操作性や視認性にも配慮しているため、パソコンに詳しくない方でも安心できる積算ソフトです。

ダウンロードページはこちら

建築積算ソフトの選び方

おすすめの建築積算ソフトを紹介してきましたが、実際に建築積算ソフトの選び方について紹介していきます。

選び方となるポイントは次の通りです。

まとめ

この記事では、建築積算ソフトについて紹介してきました。

建築業界のDX化の波もあり、利益に直結する積算ソフトを導入している企業が増えています。

今回紹介した建築積算ソフトは、大規模工事に対応している製品からコスト重視の製品、BIMに対応して製品などを紹介しました。

建築積算ソフトを選ぶ際は、次のポイントを押さえておくと自社に最適な製品が見つかります。

建築積算ソフトを導入し、作業時間の短縮や人為的ミスの削減に貢献していきましょう。