施工現場の主な業務として「写真管理業務」があります。
施工箇所の証拠となる工事写真は、撮り方や管理する方法を間違えると取り返しがつかない事態を招いてしまいます。
写真管理業務を行うにあたり、以下の内容が気になる方も多いのではないでしょうか?
- 写真撮影から管理方法の種類
- 写真管理アプリができること
- おすすめの写真管理アプリ
この記事では、工事写真の撮り方から写真管理方法まで詳しく解説しています。
あわせて、おすすめの写真管理アプリを7選紹介していますので、写真管理を円滑に行いたい方はぜひ最後までご覧ください。
工事現場で利用されている写真管理アプリとは?
写真管理アプリとは、建設・建築業界の写真管理の機能を搭載したアプリのことです。写真管理アプリを利用することで、「工事写真の保存」「工事写真の整理」「工事写真の撮影」がアプリひとつで利用できます。
デジタルカメラで撮影した写真を写真台帳に貼り付ける作業や、SDカードからパソコンにデータを読み込むなどの作業を簡略化できるのが特徴です。
近年は、建設・建築業界のITツールの推進により、多くの企業が写真管理アプリを導入しています。
写真管理アプリを導入すると、時間を必要としていた写真管理業務を円滑にしてくれます。
現場監督が抑えるべき工事写真の撮影ポイントと管理する方法
工事写真を撮る目的は、「工事の工程が正しい手順で行われているか」「規定製品を使っているか」を記録し、資料として提出することです。
そのため、工事写真の撮り方や管理方法を正しく把握しておく必要があります。以下では、工事写真のポイントと管理する方法について詳しく紹介しています。
工事写真の撮り方
工事写真の撮り方は、誰が見ても内容を把握できるように撮影することがポイントです。
具体的には、以下の4つのポイントを意識します。
- 撮影計画を立てる
- 5W1Hを意識して撮影する
- 黒板が映る位置を調整する
- 完成をイメージする
工事写真は、着工前・着工後がわかるように、極力同じ位置からの撮影が好ましいです。そのため、写真撮影する際は計画を立ててから、撮影を行うと統一感のある写真が撮れます。
また、5W1Hを意識して撮影すると、誰が見てもわかりやすい写真が撮れるでしょう。写真のみで伝わりにくい際は、黒板に詳細を記載すると伝わりやすくなります。
工事写真の撮り方については以下の記事で詳しく解説していますので、気になる方はこちらもご覧ください。
工事写真を撮る際の注意点
公共工事に提出する写真は画像編集が禁止されています。「不要なものをトリミングする」「画像を明るくする」など、写真編集が認められていないため、撮影した写真をそのまま提出するよう心掛けてください。
工事写真の撮り方に不安を抱いている方は、「改ざん防止機能が付いたアプリ」の利用をおすすめしています。改ざん防止機能が付いているアプリは、画像編集した写真の提出ができない設定になっているため安心して利用できるでしょう。
工事写真の管理方法
工事写真の管理方法は、「紙面でのファイリング」「エクセルで写真台帳を作成する」「写真管理アプリで管理する」の3つの方法が主流です。それぞれの概要は以下の通りです。
紙面でのファイリング
撮影した写真を印刷し、ファイリングしていくという管理方法です。シンプルで一般的とされている管理方法ですが、以下の欠点があります。
- 現場規模によっては紙面が膨大になる
- ファイリングした書類を保管する場所が必要となる
工期の長い現場や、さまざまな工種が関わる現場になると写真の枚数が増えていきます。そのため、紙面でファイリングした書類を保管する場所が必要になるので注意が必要です。
また、写真を撮り直した際は、ファイリングした紙面を時系列ごとに並び替える作業が起こる可能性もあります。
エクセルで写真台帳を作成する
エクセルで写真台帳を作成し、工事写真を貼り付ける管理方法もひとつの手段です。現場で撮影した写真をパソコンにアップロードし、エクセルの写真台帳に貼り付けるという方法です。
紙面でのファイリング方法と比べると、保管場所が必要なくなるといったメリットがあります。ただし、デジタルカメラで撮影した写真をパソコンにアップロードする作業や、貼り付ける作業が必要であり、写真台帳を作成するのに時間を必要とします。
写真管理アプリで管理する
今回紹介するなかでのおすすめは、写真管理アプリを活用する方法です。写真管理アプリは、写真の自動保存機能があったり写真台帳のテンプレートが標準装備されていたりと、写真業務を円滑にするための機能が多数搭載されています。
紙面でのファイリングが不要になり、エクセルでの写真台帳の作成といった手間がなくなるため、多くの施工現場で活用されています。
【現場の写真管理をラクにする】写真管理アプリを導入するメリット
写真管理アプリには、写真管理の他にも「写真撮影」「写真保存」ができるため、導入することで、写真業務を効率よく手助けしてくれます。
デジタルカメラを持ち歩くことがなくなったり、木製黒板を持ち運ぶ必要がなくなったりと、導入するメリットは多いです。
以下では、写真管理アプリを導入する主なメリットを紹介します。
工事写真の共有・管理の簡略化
写真管理アプリは、インターネットが繋がる場所であればどこからでも共有・管理ができます。
現場と事務所の往復を減らし、撮影のために現場を止める必要がなくなるため、工期が遅れるといったトラブルを未然に防ぐことに繋がるでしょう。
また、写真管理アプリによっては、日報作成機能が搭載されているものもあります。
現場で撮影した写真をその場で作成できるため、毎日の日報作成時間を削減できるのもメリットです。
人的ミスの低減
工事写真のミスで多いのが、黒板の書き間違いや手ブレなどによるヒューマンエラーです。
写真管理アプリには、電子小黒板が搭載されているものもあります。
電子小黒板はあらかじめ黒板の作成ができるため、黒板の書き間違いや黒板が写らないといったミスを減らせます。
クラウド上で写真管理ができる
写真管理アプリの多くはクラウド型のため、アップロードした情報をリアルタイムで確認できます。
各現場に足を運ばずに、施工状況を把握できるため、複数の現場を管理している方にとっては、便利な機能と言えるでしょう。
また、SDカードの受け渡しやデジタルカメラでの撮影が必要なくなるため、写真業務を円滑に進められることがメリットです。
現場の写真管理を円滑にしてくれるおすすめアプリ7選
写真管理アプリの概要やメリットについて解説してきました。ここからは、写真管理を円滑にするおすすめのアプリを7選紹介します。
利用人数や料金形態がさまざまなため、現場に適したアプリを選択し、写真業務の効率化に役立ててください。
【1】KANNA(カンナ)
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 月額:0円~ ※プランによって変動あり |
無料トライアル | ○ |
対応端末 | iPhone、iPad、android、PC |
運営会社 | 株式会社アルダグラム |
株式会社Aldagramが提供するKANNAは2019年にリリースされた比較的新しい施工管理アプリです。
シンプルで直感的な操作性が好評でAppStoreのユーザーレビューでも常に高得点を維持しています。
KANNAは施工管理アプリですが、基本機能の中に写真管理も含まれています。
その為、写真のアップロード方法も非常に簡単で全ての写真を工事案件毎に保管出来ます。
そして、施工前・施工中・施工後などと自由に分類することができるので、必要な写真をすぐに見つけ出すことができます。
また、初期費用・月額0円~で基本機能を利用することが可能です。
その他、オプションの要不要で月額料金はカスタマイズ可能ですので、写真管理アプリの導入を検討している企業の方は、是非資料をダンロードして自社に適したプランを選択してみてください。
【2】現場ポケット
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 11,880円(年契約時の月額料金) |
無料トライアル | ○(最大2ヶ月間) |
対応端末 | iPhone、iPad、android、PC |
運営会社 | 株式会社アステックペイント |
建築工事会社のために開発された「現場ポケット」は、現場管理に必要な機能のみが搭載されているアプリです。
以下では、現場ポケットの写真管理機能の特徴をまとめました。
- アプリに投稿された写真を自動で日別に整理
- トーク機能との連携ができる
- 専用のタグ付け機能
現場ポケットは、アプリに投稿した写真を日別に自動整理できる為、撮り忘れを防止できるのが特徴です。
また、現場ポケットのトーク機能に写真を投稿すると、自動的に写真アルバムに保存されます。
投稿された写真はスマホ・パソコンで確認できるため、どの場所からでもリアルタイムで写真管理できるのは嬉しいポイントです。
現場ポケットでは、専用のタグ付け機能が用意されており、関連キーワードを入力するだけで簡単に写真検索ができます。
施工状況や部位ごとにタグを付けておけば、写真整理が円滑に進むでしょう。
【3】サクミル
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 4,000円 |
無料トライアル | ○(2ヶ月間) |
対応端末 | iPhone、iPad、android、PC |
運営会社 | 株式会社プレックス |
株式会社プレックスが提供する施工管理アプリがサクミルです。
サクミルの特徴は下記の通りです。
- すごいベンチャー100選に選出
- オールインワンの施工管理アプリで業界最安水準
- 40〜60代をメインに使いやすさを重視
サクミルはシンプルな操作性が特徴のオールインワンな施工管理アプリで、工事写真の管理・整理、写真台帳の作成や作業日報への反映なども可能。
またサクミルは業界最安水準の料金も魅力的で30アカウント300GBまで月額4,000円〜利用できます。
初期費用も0円で無料トライアルも2ヶ月間用意されている為、お試し利用ができるのも嬉しいポイント。
下記HPから是非利用してみてください。
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【4】蔵衛門
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 900円/1メンバー |
無料トライアル | ○ |
対応端末 | iPhone、iPad、android、PC |
運営会社 | 株式会社ルクレ |
蔵衛門は、工事写真台帳をはじめてデジタル化したアプリであり、写真管理に必要な機能が網羅されているアプリです。
なお、国土交通省が定めるNETIS登録技術の最高評価を受賞し、5年連続シェアNo,1などの高評価を得ています。
実際に導入している企業は12万を超えており、Apple Storeレビューでは、5段階中4.7の評価が付いています。
はじめて写真管理アプリを導入するなら、実績と信頼がある蔵衛門を利用するといいでしょう。
【5】Photoruction
初期費用 | 0円〜 |
月額費用 | 要問い合わせ |
無料トライアル | ○(フリー版で1年間) |
対応端末 | iPhone、iPad、android、PC |
運営会社 | 株式会社フォトラクション |
Photoructionは、写真管理に必要な機能はもちろんのこと、「工程表作成」「図面共有」「タスク管理」など、施工管理に必要な機能が搭載されているアプリです。
Photoructionでは、モバイルアプリから写真撮影ができ、工種・写真区分などの情報を入力できます。
入力した情報をもとに写真を自動で整理してくれるため、時間を必要としていた写真整理業務を大幅に削減できるでしょう。
また、写真の絞り込み機能があるため、いざというときでも直感的に写真を探すことができます。
【6】ミライ工事
初期費用 | 0円〜 |
月額費用 | 900円〜/1ID |
無料トライアル | × |
対応端末 | iPhone、iPad、android、PC |
運営会社 | 株式会社ミライ工事 |
ミライ工事は、スマホで写真撮影から台帳作成までを無料で作成できるアプリです。
ミライ工事は、写真業務を現場で完結できることに軸を置いています。
そのため、工事写真の撮影から写真台帳の作成までボタンひとつで簡単にできます。
ミライ工事には、あらかじめ写真台帳のテンプレートが用意されており、写真業務の大幅な短縮が可能です。
また、ミライ工事は費用をかけずに導入をスタートできるのも特徴のひとつです。
まずは無料プランを利用し、現場の規模や人数に合わせてプランを変更できるのは魅力と言えるでしょう。
【7】現場DEカメラ
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 3,000円〜 |
無料トライアル | × |
対応端末 | iPhone、iPad、android、PC |
運営会社 | ダットジャパン株式会社 |
ダットジャパン株式会社が提供している、工事写真の撮影に特化したアプリの「現場DEカメラ」。
複数の機能を搭載しているアプリとは違い、「写真機能」に絞っているため、操作を覚えるのが簡単です。
現場DEカメラは2種類のプランを用意しており、無料で試すことができるプランがあるのは嬉しいポイント。
工事写真アプリを試してみたい方におすすめのアプリです。
操作性や使用感を事前に試せるため、写真アプリを試したいと考えている企業におすすめです。
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まとめ
施工現場の写真管理業務は、人員・時間がかかる作業のひとつです。
しかし、写真管理に特化したアプリを導入することで、人員の削減・時間の短縮など、さまざまな恩恵を受けることができます。
紙面での写真管理は「資料の場所を確保する」「工事変更による写真の差し替え」など、時間と場所の確保が必要でした。
写真管理アプリを導入することで、インターネット上で簡単に編集・差し替えができるため、従来の煩わしい写真管理業務を円滑に進めることに期待ができます。
今回紹介した写真管理アプリは、機能や特徴に違いがあります。現場に適したアプリを導入し、現場の写真管理業務を効率よく進める手助けとなれば嬉しいです。