建設現場において最も重要な要素の1つと言っても過言ではない安全。
その安全を管理するために用いられているものが「安全書類」(=グリーンファイル)です。
建設現場で働く人にとって、「安全書類」の作成や管理は通らざるを得ない業務です。
とはいえ、一概に安全書類といっても数多くの安全書類が存在しており、「種類が多すぎてなかなか把握ができない」、「自分の現場ではどの安全書類を作成・管理しなければいけないが分からない」という方は多いのではないでしょうか?
この記事ではそんな安全書類の種類やルールに加え、より効率的に安全書類を管理・運用できるツールなどを紹介します。
安全書類の管理に困っている方はぜひ最後までご覧ください。
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安全書類(グリーンファイル)とは?
安全書類とは、建設業界において、作業者の安全を確保するために必要な書類のことを指します。
安全書類には、作業計画書、危険予知活動票、安全衛生管理規程などが含まれます。
また、これらの安全書類のことをグリーン=安全というイメージがあることから、通称グリーンファイルと読んでいるのです。
安全書類は、作業者が安全に作業を行うための手順やルールを明確にし、事故を防ぐための重要なツールとなります。
また、これらの書類は建設業法によって作成・管理が義務付けられており、それぞれの書類によって用途・目的が異なるので、それぞれの書類を理解した上で、適切に作成・管理・運用をすることが求められています。
安全書類(グリーンファイル)の種類一覧
安全書類にはさまざまな種類があります。
それぞれの特徴と役割を理解することで、より効果的な安全管理が可能になります。
下記が代表的な安全書類の種類の一覧になります。
種類 | 概要 |
---|---|
作業員名簿 | 建設現場で働く作業員の名前とその他の情報を記録した書類 |
新規入場時等教育実施報告書 | 新たに作業現場に入場する作業員に対して行われる安全教育の内容とその実施状況を記録した書類 |
高齢者就労報告書 | 高齢者(65歳以上)が就労する際に、その健康状態や作業内容、作業環境などを記録した書類 |
年少者就労報告書 | 満18歳未満の年少者が就労する場合、自社の責任で就労させることを報告する書類 |
外国人就労に関する誓約書 | 外国人建設就労者である作業員を自社の責任で就労させることを報告する書類 |
有資格者一覧(技能講習) | 工種ごとに保有している資格者をまとめた書類 |
下請負業者編成表 | 元請業者に一次下請業者が二次下請け業者以下の業者の名前や作業工種をまとめた書類 |
再下請通知書 | 下請企業が請け負った業務の一部を別の下請企業に依頼する場合に提出する書類 |
工事安全衛生書 | 工事概要や工事内容に対するリスクをまとめ、リスクに対して労働者の安全と健康を確保するための書類 |
安全衛生計画書 | 現場を安全かつ衛生的な環境にするために目標や対策をまとめる書類 |
安全ミーティング報告書 | 現場での作業をするにあたり、危険な作業をリストアップし、そのリスクへの対策をまとめた書類 |
持込機械等(移動式クレーン/車両建設機械等)使用届 | 重機やクレーン車など現場で使用する建設機械を管理するための書類 |
持込機械等(電気工具・電気溶接機)使用届 | 作業で使用する電気工具・電気溶接機を管理するための書類 |
工事・通勤用車両届 | 現場を入退場する車両を管理するための書類 |
火気使用届 | 溶接作業など火気を使う作業を管理するための書類 |
有機溶剤・特定化学物質等持込使用届 | 有機溶剤や特定化学物質などの危険物を現場で使用する場合に申請する書類 |
安全帯使用の確約書 | 高所作業時に安全帯を使用して作業することを確約する書類 |
脚立の単独使用の確約 | 現場で脚立を使用して作業する場合、作業員に正しい使用方法を指導することを確約する書類 |
免許・技能講習修了証貼付台紙 | 免許・技能講習修了証を有している作業員の資格証コピーを申請する台紙 |
職長教育修了証貼付台紙 | 職長教育修了証を有した作業員の資格証コピーを申請する台紙 |
提出が求められやすい書類とは?
元請企業や現場によって提出が求められる安全書類は異なりますが、特に下記の書類は提出が必須になることが多い書類になります。
- 作業員名簿
- 新規入場時等教育実施報告書
- 高齢者就労報告書
- 年少者就労報告書
- 外国人就労に関する誓約書
- 有資格者一覧(技能講習)
- 下請負業者編成表
- 再下請通知書
- 工事安全衛生書
- 安全衛生計画書
- 持込機械等(移動式クレーン/車両建設機械等)使用届
- 持込機械等(電気工具・電気溶接機)使用届
- 工事・通勤用車両届
- 火気使用届
安全書類(グリーンファイル)の保管期間は?
建設現場における安全書類(グリーンファイル)の保管期間は、一般的に原則5年間とされています。
これは建設業法第40条の3で義務付けられており、工事の安全管理に関する記録を一定期間保管することが義務付けられています。
参考文献:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=324AC0000000100
ただし、具体的な保管期間は、工事の規模や性質、または発注者の要求により異なる場合があります。
施工体系図などは10年間保管をする必要がありますので、保管期間を確認する際には、関連する法令や契約書を確認することが重要になります。
安全書類(グリーンファイル)の作成・管理に活用できるツール
安全書類の作成・管理は専用のツールを活用することで効率化することができます。
こちらでは安全書類の作成・管理に活用できるおすすめのツールをそれぞれのメリットを含めて5つ紹介します。
KANNA(カンナ)施工管理
株式会社Aldagramの提供するKANNAは、Appstoreのユーザーレビュー評価で常に最上位を獲得する施工管理アプリです。
KANNAでは、様々な書類のフォーマットに対応しているため、色々な種類の安全書類(グリーンファイル)をKANNA一つで作成することが可能です。
また施工管理アプリの多くは、導入の際に初期費用が発生しますが、KANNAは初期費用・月額0円~で基本機能を利用することが可能です。
現場への浸透が課題となりやすいシステム導入にあたり、初期の持ち出しなくスタートできるのは大きなメリットとなります。
機能面では、ブラウザ・アプリどちらも対応しており、スケジュール管理や図面管理、チャット機能などの基本機能もしっかり備わっています。
直感的に使える操作画面も魅力的なポイントであり、初めて施工管理アプリを導入する企業には特におすすめ。
導入を検討される方は、以下のリンクより公式サイト内もご覧になってみてください。
サクミル
編集部コメント
株式会社プレックスが提供しているサクミルは「安い」、「はやい」、「使いやすい」が特徴の施工管理アプリです。
サクミルは各書類を顧客や案件毎に紐付けた一元管理が可能な為、ネット環境さえあればいつでも情報を確認することが出来ます。
検索機能も充実している為、必要な書類を探す手間も省けます。
40代~60代の現場職の方でも直感的に使える設計で開発されている為、スマホやタブレットなどを使い慣れていない方にもおすすめできます。
またサクミルは30アカウント300GBで月額4,000円〜、初期費用は0円と業界最安水準のコスト面も特徴的。
2ヶ月間の無料トライアルも用意しているので是非下記HPをチェックしてみてください。
グリーンサイト
安全書類をクラウド上で作成、提出や作業員の入退場記録などを1つのソフトで管理できるツールです。
インターネットを活用してクラウド上で書類を作成・管理をすることができるので、作業時間の短縮を図ることが可能です。
大手ゼネコンで活用されていることもあり、多くの建設会社が利用していることでも有名です。
グリーンサイトの導入メリット
パソコンで管理ができる
ネット環境が整っていれば、パソコン、スマートフォンを利用することでいつでもどこでも書類の作成・提出・確認をすることができます。
各種資格・免許などの期限切れ防止
グリーンサイトに登録にされている業者・作業員の各種資格・免許の期限が近づいている場合、アラート機能で知らせてくれる機能がついているので、安心して管理をすることができます。
ペーパーレスで管理が楽
安全書類を書類(紙)で管理する場合、書類の量が膨大になりたくさんのファイルでの管理が必要となりスペースをとってしまうことが多いのですが、グリーンサイトで管理することで無駄な管理コスト・スペースを削減することができます。
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おしいれクラウド
建設業界向けの文書管理システムです。
安全書類だけでなく、工事写真や図面など、様々な種類の文書を一元管理することができます。
また、文書のバージョン管理や検索機能も備えており、必要な情報を素早く取り出すことができます。
おしいれクラウドを活用するメリット
一元管理をすることができる
安全書類だけでなく、工事写真や図面など、様々な種類の文書を一元管理することができます。これにより、情報の散逸を防ぐことができます
書類をバージョン管理することができる
文書のバージョン管理をすることが可能で、文書の更新履歴を確認することができます。
万全なサポート体制
企業ごとに専任のスタッフがついてサポートしてくれるので、他社の事例などを参考に企業にあった運用のサポートをしてもらえます。
Greenfile.work
テンプレートを使用して簡単に書類を作成することができ、作成した書類はクラウド上で一元管理することが可能です。
また、書類の承認フローも設定できるため、業務の効率化に寄与します。
Greenfile.workを活用するメリット
書類作成の効率化
テンプレートを使用して簡単に書類を作成することができるので、一から書類を作成する必要がないので、無駄な時間を削減することができます。
書類の不備などの自動チェック機能
書類内の内容を自動でチェックしてくれる機能が備わっており、書類に不備があった場合、提出してきた企業に対しても同様の不備の内容を共有することができます。
CCUSの環境構築に向けて運用サポート
CCUS認定システムであるGreenfile.workを利用することで、元請企業として必要なCCUS環境構築を実現できます。
まとめ
安全書類は、建設業界における安全管理の重要な一部です。
その作成・管理は、作業者の安全を確保し、事故を防ぐために不可欠と言っても過言ではありません。
大事な業務でありつつも時間と労力を必要とする業務であるからこそ、適切な安全書類管理ツールを活用することで、その負担を軽減し、より効果的な安全管理を実現できます。
安全書類の作成・管理については、常に最新の法令を確認し、適切な対応を心掛けましょう。